ウマヅラ(ウマヅラハギ)釣り:姫島沖の日中便(07〜13時)で安定して釣るコツは、砂地と岩の境目(ブレイク)に潮の当て面を重ね、ゼロテンション〜聞きアワセで極小アタリを拾うこと。
エサはアサリの剥き身が主役。縛り糸で身を細くまとめ、針先は必ず出すのが鉄則です。元船長の実戦目線で、時期・ポイント・仕掛け・誘い・肝を活かす下処理まで、初心者にもわかりやすく解説します。
初心者の方は用語が不安なら、先に 「ウマヅラ、用語ミニ解説」 をご確認ください。
- 秋〜初冬(10〜12月)の肝パン期は潮の動き出しを狙う
- 砂×岩の境目や漁礁の肩〜裾にベイトが寄りやすい
- タタキ→ステイ→聞きアワセの三拍子で“コツ”を掛けにいく
- エサは細く・真っ直ぐ・針先露出+縛り糸で盗られにくく
ウマヅラ、時期と潮|肝パン期の動き方
盛期は秋〜初冬(10〜12月)。水温低下とともに肝が太り、群れで浅場〜中尺のブレイクへ差す。
朝の動き出しと潮変わり前後30〜60分にチャンスが集中。日中便でも潮の効き始めに連発が起きやすい。
ウマヅラ、ポイント選び|砂地と岩礁の境界を読む
姫島沖は小規模な起伏(コブ)と漁礁が点在。狙うのは砂地と岩の境目、および漁礁の肩→裾へ潮が当たる面。
魚探で底上1〜2mの薄いベイト帯が出るラインを中心に、潮上→潮下へ舐めるようにトレースする。
ウマヅラ、タックルと仕掛け|船カワハギ式の基本
- ロッド:6〜7ft、穂先は高感度で入りすぎないタイプ(カワハギ専用〜ライトゲーム)
- リール:小型ベイト or 2500〜3000番スピニング(ハイギア推奨)
- ライン:PE0.8〜1号/リーダー:フロロ3〜4号
- 仕掛け:胴突き1〜2本針(ハリス2〜3号・15〜20cm)
- 針:カワハギ針4〜6号(早掛け or パワー)
- オモリ:20〜40号(潮と水深で調整)
- エサ:アサリ剥き身(塩締め)/予備にエビ・イカタン
ウマヅラ、誘いと掛け方|ゼロテン〜聞きアワセ
- 底取り→ゼロテンション(オモリが底を感じるか感じないか)。
- タタキ(5〜10cmの速い小刻み)→1〜2秒ステイで寄せて見せる。
- ステイ中の“コツ”“カサッ”で聞きアワセ→巻き合わせ。
- 盗られる時は短ハリス・小針へ/反応が遠い時は長めステイ。
- 根周りは底上50cm〜1mをキープして根掛かり回避。
ウマヅラ、エサの付け方|アサリが基本+海エビの代替
① 基本はアサリ(主役)
- 塩締め:軽く塩を振って水分を抜き、身を締める(針持ちアップ)。
- 成形:身を細長く整えて、縛り糸で軽くまとめる。
- 刺し方:身の端→中央へ通し、針軸に真っ直ぐ通す。針先は必ず出す。
② 代替:海エビ(エサ盗り多い時)
- 下処理:頭と尾を外し、サイズを揃える。
- 刺し方:頭側(固い殻側)から針軸に真っ直ぐ通し、針先を外に出す。皮を少し残すと保持力UP。
- ポイント:身が柔らかくなったら即交換。縛り糸で固定すればエサ持ちが安定。
ウマヅラ、持ち帰りと下処理|肝を活かす保存法
- 血抜き→氷海水で冷却。肝は破らないよう別容器で冷やす
- 刺身は薄造り+肝和えが絶品。煮付け・唐揚げも◎
- 臭み回避:内臓処理は早め、胆嚢(ニガ玉)を潰さない
元船長のひとこと|“止め”の時間で差がつく
ウマヅラは「動→止→聞く」の“止め”で口を使うことが多い。
同船者と差がつくのは1〜2秒のステイの質。潮に馴染ませ、糸を張りすぎず緩めすぎず。
“重みが乗りそう”な瞬間に聞きアワセが決まると、連発モードに入ります。
ウマヅラ実践ガイド、まとめ
砂×岩の境目+当て面でゼロテン〜聞きアワセ。
エサは細く真っ直ぐ・針先露出で盗らせない。
「動→止→聞く」を徹底し、肝パン期の一尾を丁寧に拾っていきましょう。
ウマヅラ、用語ミニ解説
- ブレイク:海底の段差・かけ上がり。潮が当たり、魚が付きやすい境目。
- 当て面:潮が地形(瀬・漁礁)に正面から当たる面。ベイトが寄りやすい。
- ゼロテンション:オモリが底を感じるか感じないかの張り。食い込みを妨げない。
- 聞きアワセ:違和感に対し、竿を軽く上げて重みを“聞き”、小さく速く掛ける動作。
- 肝パン:肝が太っている状態。秋〜初冬に多い旬の個体。


