キスの釣り方、瀬戸内の元船長が時期・ポイント・仕掛けをやさしく解説
キス(シロギス)は、砂地の浅場をテンポよく探ると数が伸びるターゲットです。ここでは瀬戸内の実戦経験にもとづき、時期・地形読み・好ポイント・仕掛け・誘い方を初心者にもわかる言葉でまとめました。
キス、瀬戸内で釣れる時期と一日の動き
- ベストシーズン:初夏~初秋(5~9月)。春は型狙い、夏は数釣り、秋は群れが散りはじめるため広く探る。
- 時合:朝まずめ・夕まずめ。潮が動き始めた直後は一気に口を使う。
- レンジ:干満で変化。干潮付近はやや深め、満ちに合わせて岸寄りへ。
元船長のひとこと:「潮の走り出しに連発が起きやすい。アタリが続いたら仕掛けを置かずに回収→投入をテンポよく。」
キス、砂地の見つけ方と地形の読み方
砂地、岩混じり・海藻帯の見分け方
- 色:明るいベージュ=砂地、黒っぽい=岩礁・海藻が多い傾向。
- 底質:仕掛けが「スーッ」と通れば砂、コツコツすれば石混じり。
- 等深線:なだらかなカケ上がりの段差の下側に着きやすい。
流れ、風、波の基本
- 潮が横方向にゆるく流れていると、キスは活発にエサを追ってよく釣れます。 逆に潮が止まっている場所では食いが渋くなるため、少しでも潮の動きがある場所へ移動して探るのがコツです。
- 向かい風は軽いオモリが流されやすい。5~8号で底をキープ。
キス、大津島・佐波島など瀬戸内の好ポイント例
瀬戸内は砂地+点在する岩・海藻の縁が狙い目です。
- 大津島周り:砂地のフラットに緩いカケ上がりが絡む場所。潮変わり前後に回遊が差す。
- 佐波島周り:砂泥質でベイト(ゴカイ類)が豊富。風裏になりやすいワンド奥の駆け上がり下を斜め引き。
- 干潟~砂浜:干満差で群れが動く。流れが集まるカケ上がりを横切るコース取りが有効。
元船長のひとこと:「“何もない砂一面”の中にも段差や硬さの変化がある。アタリが出たライン・距離を正確に再現すると数が伸びる。」
キス、エサ・仕掛け・タックルの基本
エサの選び方
- 石ゴカイ/チロリが定番。夏場は鮮度優先で短め(1~2cm)に付ける。
- 食い渋りは細掛け+短くカットでアピールし過ぎを抑える。
仕掛け(船・陸っぱり共通の基礎)
- オモリ:5~8号(流れにより調整)。底が取れる最小で。
- ハリ:キス針5~7号。数狙いは5~6号、型狙いは6~7号。
- ハリス:フロロ1~1.5号、全長は状況で1~1.5m。
- 天秤:遊動式が万能。根がけが少なく、食い込みが良い。
ロッド・リール・ライン
- ロッド:7~9ftのライトクラス、または船のライトゲームロッド。
- リール:小型スピニング 2000~2500番。
- ライン:PE0.6~0.8号+フロロリーダー1.5号前後。
キス、誘い方とアタリの出し方
- 着底→1~2回トントンと小突く。
- 30~50cmずつズル引きして止める(2~3秒)。
- 「コツコツ」小さな前アタリ後、聞き上げて重みが乗ったら巻く(合わせは小さく)。
元船長のひとこと:「アタリが途切れたら5~10m移動。群れを探すイメージで面ではなく線でコースを刻む。」
キス、よくあるトラブルと対策
- エサだけ取られる:針を1サイズ下げ、短く付ける。止めの間を短縮。
- 根がかり:天秤を軽く、誘いは底を切りすぎないように小刻みに。
- フグ被害:移動またはエサを硬めに(イカ短冊等)で様子見。
キス、安全面と持ち帰りのコツ
- 炎天下は日差し・水分・氷の準備を最優先。
- キープは海水氷で冷やし、身を締めて鮮度維持。
キス、現場メモ(テンプレ)
- 潮回り:【 】/風:【 】/水色:【 】
- ヒット距離:【 】m手前/ヒットレンジ:【 】
- 当たり餌:【 】/誘い:【 】
キス、よくある質問(FAQ)
- キスはいつが釣りやすい季節?
- 春~秋(5~9月)がベストシーズン。春は大型、夏は数釣り、秋は広範囲を探るのがコツです。
- どんな場所で狙えばいい?
- 砂地の浅場や、砂と岩が混ざるエリアが好ポイント。大津島・佐波島周りのカケ上がりや潮のヨレも狙い目です。
- エサは何を使えばいい?
- 定番は石ゴカイやチロリ。夏場は鮮度を重視し、短く付けてアピールを抑えるのが効果的です。
- どのくらいの水深が狙い目ですか?
- 干満によって変化しますが、5~15mが目安。満潮時は岸寄り、干潮時はやや深めを探ります。
- アタリがあった時の合わせ方は?
- キスは口が柔らかいので、アタリがあったら軽く聞き上げて重みを確認してから巻き取ります。強合わせは厳禁です。
- 釣れない時の対策は?
- 移動して広く探る。エサを新しくし、ハリ号数を1段下げるのも有効です。群れを探す「面より線」の意識で。
- おすすめの仕掛けは?
- 2本バリの天秤仕掛けが基本。オモリは5~8号、ハリはキス5~7号を使うとトラブルが少なく釣りやすいです。
- 釣ったキスの保存方法は?
- 海水氷で冷やして鮮度をキープ。氷が多いと身が白く焼けるため、海水と氷のバランスを取るのがポイントです。


