小アジ(活エサ)を使ったブリの泳がせ・流し釣りを、瀬戸内・姫島沖の実戦経験にもとづいてまとめました。この記事では 時期・ポイント・仕掛け・エサの扱い・流し方・アタリの取り方・安全を、初心者にもわかる言葉で解説します。
初心者の方は用語が不安なら、先に 「ブリ、用語ミニ解説」 をご確認ください。ブリ、瀬戸内で釣れる時期と一日の動き
- 時期:秋~冬(10~2月)は大型狙い。春~初夏(4~6月)は回遊次第。夏場は群れが速く、朝夕の短時間勝負。
- 時合:潮が動き始めた直後と潮変わり前後30~60分に集中。
- レンジ:表層~中層~底層を回遊。ベイト反応の上端~中腹を通すイメージで探る。
元船長のひとこと:メインは潮の走り出し。反応が出たら仕掛けを置かず、回収→再投入をテンポよく。
ブリ、姫島沖・瀬戸内のポイント選び
ベイト反応の探し方
- 小アジの群れ(等深線の変化・カケ上がり・潮目沿い)にブリが付く。
- 魚探では扇状~雲状の反応が出る層を優先。船団の進行方向と自船の流れを合わせる。
地形と潮の組み合わせ
- 瀬のヨレ、岬先端の払い出し、島回りの反転流でベイトが溜まりやすい。
- 風裏を選ぶとエサの持ちが良い。風と潮が同調すると仕掛けが安定。
元船長のひとこと:「“何もない平場”でも等深線のわずかな曲がりにベイトが集まる。ヒット距離とコースを再現すると次が早い。」
ブリ、小アジ(活エサ)の準備と付け方
活かし方
- イケスは循環を強めに。直射日光は避ける。弱った個体は使わない。
- 掬う時は濡れ手+小型玉網でやさしく。落とさない。
付け方(代表例)
- 鼻掛け:汎用。鼻孔の硬い部分に浅く刺す。遊泳安定。
- 上あご掛け:曳き抵抗がある時。口を閉じて外れにくい。
- 背掛け:活性が高い時。背ビレ後方の皮一枚。
元船長のひとこと:「弱りやすい日は鼻掛け一択。エサ交換は5~10分を目安に。」
ブリ、泳がせ・流し釣りの仕掛け
- 幹糸:フロロ 10~12号(40~50lb)
- ハリス:フロロ 8~10号、長さ2~4m(潮速で調整)
- ハリ:ヒラマサ・ブリ用 11~13号(太軸)
- オモリ:潮で40~80号目安(底取りできる最小)
- 天秤/遊動仕掛け:船の扱いと根の状況で選択(根が荒ければ遊動で食い込み優先)
- ロッド:2.1~2.4m 80~120号クラス
- リール:中~大型両軸(ドラグ実用8~10kg)
- ライン:PE 4~6号+リーダー 60~80lb
ブリ、流し方とアタリの取り方(手順)
- 投入:風下側から。オモリを先に落とし→エサを続けて送り、糸フケを取りながら着底。
- 定位:底を切って1~3m上から開始。ベイト層に合わせて上下1~5mで探る。
- 流し:船速0.5~1.0ノット目安。ライン角度30~45°をキープ。
- アタリ:コツコツ→走り出すまで待つ。竿を寝かせてドラグで送る(早合わせ厳禁)。
- フッキング:重みが乗ってからロッドをゆっくり起こす。貫通を感じたらポンピングは小さく。
- 取り込み:最後の突っ込みに備えてドラグは締めすぎない。タモ枠は魚の進行方向へ。
元船長のひとこと:「送る→待つ→乗せるのリズムが大切。走り始めに一瞬だけラインを出すと掛かりが安定。」
ブリ、よくある失敗と対策
- エサが回転する:付け方を鼻掛けに変更。オモリを軽くして角度を浅くする。
- ハリ外れ:走り出し直後に合わせない。乗せてからロッドを起こす。
- 根ズレ切れ:ハリスを1段太く、やり取りは底から離す方向へ誘導。
- 食い渋り:ハリスを長く(+1m)、エサは小さめ・元気なものに交換。
ブリ、安全対策と持ち帰り
- ライフジャケット着用、フックガード使用。締め具・出刃は鞘に収納して移動。
- 取り込み後は即締め→血抜き→海水氷。大型はクーラーの氷量を多めに。
ブリ、当日の実績メモ(テンプレ)
- 潮回り:【 】/風:【 】/水色:【 】
- ヒットレンジ:【 】m/ライン角度:【 】°
- 当たりエサ:小アジ【 】cm/付け方:【鼻/上あご/背】
- ヒットコース:【 】(等深線/潮目/瀬回り)
ブリ、用語ミニ解説
- 泳がせ釣り:小アジなどの生きエサを使い、大型魚(ブリ・ヒラメなど)を狙う釣り方。
- 反転流:潮が当たったあと、逆向きに流れる場所。ベイトが溜まりやすく、ブリが着きやすい。
- ヨレ:潮がぶつかって緩む帯。泡が留まる・潮目が乱れるのが目印。
- 本流:潮の一番速い帯。速すぎると仕掛けが流されるため、ヨレとの境が狙い目。
- ベイト:小魚などのエサとなる魚群。ナブラ(海面の騒ぎ)発生の中心。


