元船長が教える、イサキの釣り方
【元船長のひとこと】豊後水道を越える遠征では、潮が当たる根(岩礁)回りを狙うのが基本。
潮が速すぎる時間は無理をせず、効き始め〜緩むタイミングで手返しを上げると数型ともに伸びます。
イサキ実践ガイド、時期と日中の動き(遠征前提)
ハイシーズンと時間帯
イサキは春後半〜夏(5〜7月)が盛期。夜釣りのイメージが強い魚ですが、日中でも潮が動く時間は十分狙えます。
遠征日は潮汐表で“動く時間帯”を決め打ちし、根の上→根の際→払い出しのスジの順に探ると効率的です。
日中に付きやすい場所
- 岩礁のトップと斜面:潮が当たり、ベイトが集まりやすい。
- 岩礁と砂地の境目(ブレイク):流れが緩む“待ち場”。
- 潮目のライン:泡やゴミと一緒に小魚が寄りやすい。
イサキ実践ガイド、タックルと仕掛け(船・遠征の安定構成)
① 船カゴ(カゴ+サビキ/一本バリ)
- ロッド:2〜3m前後の船竿(30〜50号目安)
- リール:中型両軸(手巻き/電動どちらでも可)
- 道糸:PE 2〜3号
- 仕掛け:カゴ+コマセ(アミエビ)、ハリ3〜6号前後/ハリス2〜3号
- 目安水深:30〜60m(ポイントにより前後)
コマセの帯にハリを入れるイメージで、同じタナを丁寧に通します。潮が速い時はオモリを一段重くしてタナを外さないことが大切。
② 胴突き(根回りの安定型)
- ロッド・リール:上と同等でOK
- 道糸/ハリス:PE 2〜3号/フロロ 3号前後
- 仕掛け:胴突き2〜3本バリ、オモリ30〜60号
- エサ:オキアミ/エビ
底を取り直す→30cm〜1m上でキープを基本に、根掛かりを避けつつ“根の際”に入れるのがコツ。
③ ライトジギング(活性が高い時)
- ロッド:ライトジギング 6〜7ft
- リール:小型ベイトまたは3000番クラススピニング
- ライン:PE 1〜1.5号+リーダー4〜6号
- ジグ:40〜80g(潮・水深で調整)、シルバー/ブルピンなど
ワンピッチ短め→間をとる(止める)で食わせます。フォールで触ることが多いので、テンションを抜きすぎないよう注意。
【実戦メモ】「当日いちばん素直に釣れる方法」を先に選ぶのが正解。
潮が効けばカゴ、根の際が効けば胴突き、表層に鳥やナブラが出ればライトジギングに切り替えます。
イサキ実践ガイド、誘い方とアタリの取り方
カゴ釣りの基本
コマセを入れる→仕掛けを落とす→同じタナで1〜2回だけ小さく誘う→止めるの繰り返し。
動かしすぎず、止めで食わせるのがコツ。アタリは「コツコツ」→ぐいっと乗るので、スイープ気味に合わせます。
胴突きの基本
底取り→30cm〜1m上でステイ。流れに合わせて仕掛けが立つ重さに調整。
違和感があれば聞き合わせでOK。根の際をなめすぎないことがロスト防止になります。
ライトジギングの基本
ワンピッチ短め→ポーズ1秒。活性が落ちたらハーフピッチでゆっくり見せる。
フォール中の「フッ」とした重みはそのまま巻き合わせで乗せます。
イサキ実践ガイド、豊後水道〜佐田岬沖の実績ポイント傾向
- 岩礁帯の肩(トップ)〜斜面:潮が正面から当たる時間に回遊。サイズが出やすい。
- 根と根を結ぶスジ:払い出しにベイトが乗ると一気に時合い。
- ブレイクのヨレ:潮が緩む瞬間に連発。タナは群れの高さに合わせて都度調整。
【安全メモ】遠征は風・波・潮で状況が急変します。
無理な投入・回収をしない/ライフジャケット常時着用/声掛け徹底で事故ゼロを最優先に。
イサキ実践ガイド、まとめ(日中攻略の要点)
潮が当たっていて、ベイトが集まっている場所を先に押さえ、同じタナを丁寧に通すこと。
その上で仕掛け(カゴ・胴突き・ジグ)を状況に合わせて切り替えれば、遠征でも安定して釣果を出せます。
イサキ、用語ミニ解説
- 瀬:海底が盛り上がった浅場。潮が当たりやすくベイトが寄る。
- 本流:一番速い潮の帯。速すぎる時は外側(ヨレ)を狙う。
- ヨレ:潮がぶつかって緩む帯。泡が留まりやすい・水面模様が変わる。
- 二枚潮:表層と中層で流れが違う状態。ライン角度が不安定になる。


